モーレンカンプオウゴンオニの飼育、初令幼虫から後食開始まで

昨年4月15日に割り出しした、CBモーレンカンプオウゴンオニ幼虫1頭が羽化休眠期間を経て12月20日に後食を開始しました。

 

彼女のこれまでの軌跡をと辿ります。

 

 

ペアリングが早すぎて当初、全然産んでくれなかったCB種親からの幼虫でした

 

産卵セットに投入したのが、昨年2月22日、産卵セットはデジカワラ(デジケース産卵用カワラ菌床)を使いました。

 

メスを10日間の産卵セットに投入して、それから約1か月後の4月15日に割り出しを行いました。

 

 

これは実は2回目の産卵セット割り出しで、1回目では卵1個のダメ玉で、2回目も不安になりながらの割り出しでしたが、案の上、幼虫1頭のみと不作でした。

 

 

その1頭が今回、後食を始めたのです。

 

その後も続けざまに第三回まで産卵セットに投入しましたが、三回目はボウズとなりました。

 

これでこの種親でのブリードは一旦断念することになります。

 

その後、時間をおいてこの種親♀は産卵をし始めることになるのですが、今回の羽化・後食個体はこの種親の初期のまれなる幼虫だったということになります。

 

デジカワラによる産卵セットの方法について書いた記事はこちら↓

 

割り出しの記事はこちら↓

 

 

幼虫の成長過程

 

割出した幼虫(初令?)は、まず200㏄のカワラ菌糸プリンカップで2週間管理し、5月3日に800㏄カワラ菌糸ビン(大夢)に投入しました。

 

もう2令になっていたかと思います。

 

その後の経過、

 

6月30日 2本目菌糸ビン交換 13g

 

8月10日 3本目菌糸ビン交換 12g

 

9月11日 蛹化

 

10月10日 羽化 ♀45mm

 

(羽化、人工蛹室にて)

 

 

 

となります。

 

2本目の菌糸ビンはかなりアバレてしまって、あっという間に側面の白い部分がなくなってしまったので、急いで40日後の8月10日に3本目に交換したのですね。

 

体重を測ってみると12gで、6月30日よりも1gサイズダウンしてしまっていました。

 

オウゴンオニは初めてだったし、カワラ菌糸ビンを使った幼虫飼育も初めてだったので、温度管理やアバレ対策等、あまりできていなかったのではないかと思います。

 

羽化は割り出しからおよそ6か月ということになります。

 

 

最終体重12gでオスを期待したのですが、羽化したのは45㎜のメスでした。メスとしてはそんなに小さくないと思うのですがどうでしょうか。

 

休眠そして後食開始

 

休眠期間は、この子の場合は、ちょうど2か月強といったところでしょうか。

 

新たに800㏄ボトルを用意して、針葉樹マットを半分位入れて20度位の温度管理で眠らせておりました。

 

 

休眠期間の間に、いじったり、明るい場所においたり、温度を高く設定してしまうと、しっかり休眠しないで、早く動き始めてしまいます。

 

オウゴンオニはしっかり休眠させないといけないと聞いていました。

 

体が成熟する前に、内臓が出来上がる前に後食をさせると特に♀は早死にしたり生殖能力に問題が出たりするそうです。

 

オウゴンオニの成熟に関する記事はこちら↓

 

上の記事を読んでみると休眠期間は3か月と書いてありますね(-_-;)

 

どうなんでしょうか。

 

実は上の記事を書いた時は、ショップで買ったCBモーレンペアを種親にしてのブリードは断念していた時だったのです。

 

しかし、このメスですが断念してから1か月後にたまたまデジカワラが余ったのでダメ元で産卵セット投入したら普通に産んでくれたのです!(卵・幼虫合わせて11頭)。

 

羽化後4か月位ことでした。

 

ですので、あまり厳密に3か月にこだわらなくていいのかなと今は思っております。

 

今回の場合は、しっかり2か月強は休眠していたので、これからしっかりえさを与えて、2か月後、つまり羽化後4か月位で即ブリ状態かなあと見積もっております。

 

12月20日には休眠終了、ボトルの表面に出てきて動き始めました。

 

動き始めたらえさをやらないと飢え死にしてしまうと聞いていたので、急いでゼリーを与えて様子を見ています。

 

以来、今日に至るまで、この羽化個体の爆食いが続いております。

 

 

思い出しました。

 

CBモーレンをショップで購入した当初も後食はじめたばかりのペアだったのですが、彼らも当時はすごい勢いでゼリーを平らげていました。

 

モーレンカンプオウゴンオニの新成虫の爆食いぶりは半端ないです。

 

モーレンカンプオウゴンオニ成虫飼育の注意点について書いた記事はこちら↓

 

結び

 

 

初めてのモーレンカンプオウゴンオニの幼虫は、無事に羽化そして後食まで進みました。

 

あとは、しっかりえさを与えて、即ブリ個体に仕上げる感じですかね。

 

彼女の後、苦戦しましたが、最終的にモーレンカンプオウゴンオニの幼虫は、昨年8月の時点で18頭飼育をしていて、その子たちがいま羽化ラッシュを迎えています。

 

今回の彼女よりも2か月位遅れている感じですね。

 

こちらもしっかり休眠させて万全のコンディションにして、次期のブリードまたは譲るなりしていきたいと思います。

 

鬼門はやっぱり2本目のアバレ対策ですかね。

 

温度管理ももっと頑張って、できれば50㎜後半から60㎜オーバーのモーレン♂を作出してみたいです。

 

今回は、50㎜前後のが多そうです。

 

それでは!