殺虫剤被害からいち早く復活したホペイオオクワガタのメス48㎜のクワ子さん。
すっかり元気になった彼女の今、そして当時のことも振り返っていただきました。
そして私自身も彼女に伝えたいことが…
クワ子さんの今
-こんにちは。クワ子さん、今日はどうぞよろしくお願いします。
「こちらこそどうぞよろしく」
-で、ですね、体調の方はそのいかがでしょうか?
「おかげさまで、元気にしております」
-そうですかあ~。それは何よりです。
食欲はいかがですか?
「プロゼリー、おいしくいただいています。」
-そうですかあ~!それはよかったです。
悪夢
-それで、あの当時のことを少しお伺いしたいのですが…?
「どうぞ」
-はじめにあの日、というのは、ベープマットをたいた後、しばらくしてから、マット交換させていただきましたが、その日、ご主人からいきなり、攻撃を受けましたね?
「そりゃあもう、びっくりしました。今まで手をあげるなんてことは一度もなかった人です。
その人がいきなり、大あごで私のことを締め上げるなんて…、あの人の目もどっかいっちゃっている目をしてたし、私怖くて、怖くて…!ああ、息が苦しい…(フラッシュバックか?過呼吸になる)」
(しばし寝室で休んでいいただく)
-わかりますわかります。私から見ても、ご主人の豹変ぶりは尋常じゃなかったですものね、さぞ怖かったろうとお察しいたします。
-私はあの時、てっきりマット交換でいきなり外に出されて、それでパニクッて、クワ子さん、いや、奥様を攻撃されたのかと思いました。
-それで急いでお二人を引き離させていただいたわけですが、その後、再度ケースを水洗いして、マットも新しいのにして、それでお二人をもう一度引き合わせました。
「ええ、よく覚えてます。そして、その時、私も主人も今まで味わったことのないような苦しみを受けたのです。
息を吸ったとたん、体中がしびれだし、右も左も上も下もわからないような状態で、とにかくじっとしていることが出来なくて…!
気が付いたら、また主人の大あごで挟まれていました。ああ!なんてことでしょう!!」
-そうでした!そうでした。それで私は急いで奥様を、個室に入れ替えて。
しかし、それでもなお奥様のパニック状態は収まらず、起き上がらせても終始ひっくり返られておりました。
(イメージ写真)
また、ご主人様からの一撃のせいでしょう、後ろ足の動きは特におかしく、致命傷をお負いになったのだと認識しました。
水洗いしたとはいえ、汚染されたケースの中で神経をやられ、またご主人様からの致命傷、正直私奥様は助からないだろうとあの時、観念いたしました。
「ええ。あの時は私も苦しみもがき、意識がもうろうとする中で、私ももう終わりだわ、とさとりました。」
-それで私は奥様をそっとしておこうと、ひっくり返られたままだったですが、やむなく、そのままにして、その日を終えました。
この日の顛末を記した記事はこちらです↓
奇跡の復活
ー 翌日、奥様の個室を見ると、当然ひっくり返られていると思っていた奥様の姿がどこにも見えない。
よく見ると、まさかのマットの中で、起き上がった状態で休んでおられるじゃないですか!
「ええ、あの日から翌日にかけてのことは私もよく覚えてないの。ただ、気づいた時は、起き上がった状態でマットの中で休んでいました。あなたに起こされたのよ」
-そうでしたか、私が起こしてしまいましたか、失礼いたしました。
でも私びっくりしてしまいまして。
上体を起こすこともできなかった奥様がもとに戻って、マットにもぐっていたのですからね。
-その後、私は奥様を刺激してはならないと思いまして、すぐに個室に戻させていただきましたが、奥様は、自力でまた、マットの中にもぐっていきました。
致命傷だと思われた後ろ足のびっこもその時にはなかったように思いますが?
「ええ、確かに後ろ足に激痛が走ったのは覚えているのだけど、翌日にはもうすっかり治っていたわ。」
-そして3日目には、入れておいたプロゼリーにも口をつけていた!
「そうでしたわ。あの時はまだそんなに食べれなかったけど、少しずつ食べれるようになっていったわ」
-昨今に至っては、プロゼリー半分を2日で完食されています!
「おかげさまで、すっかり元気になりました。もう大丈夫よ、きっと。」
-ぜひそうあってほしいものです!
クワガタに殺虫剤の浴びせてしまった時の対処についての記事はこちら↓
三郎の伝えたかったこと
-そしてその、まだお伝えしておりませんでしたが、そんなお辛い思いをさせたのも、そもそもが私の無知と管理能力不足のせいで…なんというか…、本当に、本当に申し訳ありませんでした_(_^_)_
「…」
「…」
「ああ~!、いろいろ話したら、疲れちゃったわ~♪もういいでしょう。私は寝室に戻ります。ただ起きたときすぐに食べれるようにプロゼリーよろしくね。ハーフでお願い。」
-え?あ、は、はい!!
「では、ごきげんよう」
結び
クワ子さんは、生死の境をさまよった体験を淡々と話されました。
私自身の至らなさについては一言も言及されずに…
うつうつとした気持ちで始めたインタビューでしたが、最後には彼女の淡々とした物腰とすがすがしいまでの冷静さで、私自身が冷静さを取り戻させてもらったように思います。
なによりも私のすべきことがはっきりとわかりました。
それは。
プロゼリーのハーフを用意すること!
それでは!
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