オオクワガタのペアリング準備と産卵セットの方法

森田プラチナ(ホペイオオクワガタ)をつかって、オオクワガタ産卵セットを組むまでのポイントと産卵セット(材転がし)のやり方を記したいと思います。

 

 

ペアリングに向けての準備

 

今年の種親は、昨年も産ませ越冬させた森田プラチナの♀です。

 

この子に再度産んでもらうことにしました。

 

 

昨年は、森田ゴールド(国産オオクワ)と森田プラチナの両方を同時に繁殖させたのですが、飼育数が多くなってしまうので、これからは、どちらか一方を交互にブリードしていこうと思っています。

 

森田G・森田Pの子どもたちは、いま蛹化ラッシュで、ぽつぽつ羽化し出してきています。

 

その報告は別の機会にして、今回は改めて、オオクワの♀を産卵セットに投入するための道のりを書きたいと思います(あくまでわたしのやり方ですが)。

 

本題。

 

スケジュール的には、GW前後にはペアリングさせて、6月中に産卵セットからの割り出しをする、という想定です。

 

ペアリングさせるためには、その時点でもう♂♀ともにしっかりえさを食べ始めているのが理想です。

 

越冬個体は、温度管理をしない限りえさを食べ始めるのは、恐らく5月過ぎかと思います。

 

それだと5月中にペアリングさせるのにはちょっと遅いです。

 

5月にはえさを普通に食べている状態にするには、越冬から目覚める時期を早める必要があります。

 

去年は、4月に入ってから、種親オオクワたちを簡易保温室にいれて24度で管理しました。

 

 

簡易保温室の作り方の記事はこちら↓

 

その時はまだ♂♀ともに越冬あけでえさも食べておりませんでした。

 

2週間位温度管理して飼育すれば、活動し始めるだろうと思ったのですが、なかなかえさを食べ始めません。

 

結局食べ始めたのは、5月に入ってからでした。

 

温度管理しても2~3週間じゃ活発にはならない、というのが去年のわたしの教訓です。

 

したがって今年は、4月からではなく3月から種親(森田プラチナ♂♀)を簡易保温室にいれて様子を見ることにしました。

 

すると、1か月以上すぎてから、つまり4月半ば位からやっと、普通にゼリーを食べるようになりました。

 

越冬から起こしてゼリーを食べるようになるのには意外と時間がかかるのですね。

 

雌雄ともにゼリーを普通に食べるようになったので、いよいよペアリングです。

 

ペアリング(2022年4月16日-22日)

 

♀は去年も卵を産んでいるので、そのまま産卵セットに入れても卵産むのかなとも思いましたが、失敗したくないので、もう一度しっかりペアリングさせることにしました。

 

温度管理は引き続き24度、小ケースでの同居ペアリングを1週間行いました。

 

1週間後、ふたを開けて見ると、♂♀仲良く一緒におり、ゼリーも完食していたので、ペアリング終了。

 

再び、♂♀別々の単独飼育としました。

 

メスの熟成期(2022年4月22日‐5月22日)

 

単独飼育に戻したら、ここからしっかり♀に高たんぱくゼリーを与え、しっかり栄養を取らせます。

 

その期間は1週間とも1か月ともいいますが、去年は10日間とりました。

 

以前の記事で交尾後の♀は食欲旺盛と書きましたが、必ずしもそういうわけでもないようで、個性があるということも知りました。

 

昨年の♀のこの時期の管理についての記事はこちら↓

 

去年のブリードで国産オオクワ(森田ゴールド)とホペイ(森田プラチナ)の交尾後の♀の様子をうかがっていましたが、国産のほうは、食欲旺盛でしたが、ホペイのほうはそこまでではなかったのです。

 

結果としては、食欲旺盛だった国産の方は30頭(産卵セット投入期間3週間弱)、ホペイは、20頭でした。

 

この結果からみると、食欲旺盛の♀のほうがより産卵意欲が高いのがわかります。

 

ホペイ♀は産卵終了後、しばらくしてから爆食いし始めましたので、10日といわず、♀自身が食欲旺盛になるまで(熟成されるまで)待ってから産卵セット投入したほうが、結果として短期間で多くの結果が得られるのかなと感じました。

 

そこで今年ですが、今回は、去年のことを踏まえて、ホペイ♀の食欲旺盛スイッチが入るまで期間を決めず、様子を見ていました。

 

結局ペアリング後、1か月は単独飼育させることになりました。

 

それでも♀の食欲は爆食いとまでは行かず、ぼちぼちマイペースに食べるのが続きました。

 

1か月が経ちましたので、それを区切りとして産卵セットを組むことにしました。

 

産卵セットの組み方(材転がし)(2022年5月22日-)

 

いよいよ産卵セットを組んでいきます。

 

今回が去年と違うのは以下の2点になります。

 

1.産卵木は植菌材ではなくシイタケのホダ木1本(中サイズ)

 

実は去年初めて、カワラ植菌材を産卵木に使いました。

 

そのせいもあってか国産オオクワ(森田ゴールド)は3週間弱で30個卵を産んでくれて、わたしにとっては過去最多でした。

 

今年は15頭位採れれば十分かなというのがあり、産卵セット投入期間も2週間と短期間でやろうと決めていたので、植菌材ではなくホダ木を1本という選択をしました。

 

2.産卵木はマットに埋め込まず、転がしておくだけ。

 

いままでは、産卵木は中ケースに2本入れて、マットで3分の2以上埋め込むタイプの産卵セットをずっとやってきました。

 

もっと簡単な産卵セットとして、マットは床用として2‐3cm敷くだけで、あとは加水した産卵木を転がしておくだけというのがあります。

 

以前からどっちがいいのだろう?という思いがありながら、今までは、マット埋め込みタイプで産卵セットを組んできましたが、今回は別の方法を試してみることにしました。

 

2週間の産卵セット投入で、今年も卵から割り出そうと思っているので、その点でも転がしタイプのほうが適しているかなとも思いました。

 

産卵セットの組み方の実際

 

  1. 1.産卵木を加水する

 

産卵木に使うのは、コナラのホダ木です。ショップで買ってきた中サイズのオオクワにおススメのやつです。

 

加水時間は大体20~30分でいいようです。

 

 

15分位で一回出して、樹皮を剥き、更に10分位水につけて加水しました。

 

2.ケースにマットを敷く

 

ケースは、デジケースHR-2です。

 

マットは産卵一番を使いました。

 

マットを適度に加水してから、ケースの底に2‐3㎝敷きます。

 

 

3.マットの上に産卵木を置きます。

 

更にゼリーを入れて完成です。

 

 

4.メスの投入

 

メスを産卵木の上に置いて、それを写真に撮りたかったのですが、速攻で隠れてしまい、半身しか撮れませんでした。

 

 

管理温度は24‐5度です。

 

結び

 

去年に比べて、産卵セットに投入するまでに、いろいろ手間暇かけて♀を熟成させました。

 

短期間(2週間)でもしっかりと産んでくれるといいのですが。

 

目標は10‐15個位です。

 

 

ただ去年20個産んでいる♀なので今年はどうなるかわかりません。

 

実は、2年続けて同じ♀を種親に使うのも初めてです。

 

産卵セット材転がしは初めてでしたが、やはり断然簡単ですね。

 

1本でうまく産んでくれるのかどうかそこも気がかりです。

 

いま♀を産卵セットに投入してちょうど8日になります。

 

さっきちょっと産卵セット覗きましたが、結構かじっています。

 

あと6日程で割り出しになりますが、楽しみですね。

 

結果はまた記事にしたいと思います。

 

それでは!