国産オオクワガタ(森田ゴールド)の産卵セット18日目の割り出し

国産オオクワガタ森田ゴールド)の割り出しを決行しました。

 

今回はじめて卵からの割り出しに挑戦しました。

 

卵からの割り出しに踏み切った経緯と結果をレポートします。

 

 

卵で割り出すことを決めた理由

 

昨年は、ホペイオオクワガタを2ラインをブリードしたのですが、2ライン目の産卵セットの割り出しで、15頭中8頭が2令幼虫でした。

 

いまほぼこちらのラインも羽化し終えたところなのですが、種親が♂77㎜♀48㎜の割には羽化個体たちは比較的小ぶりで羽化してきています。

 

♂♀ともに親超えならずでした。

 

大きく育てられなかったのにはいろいろな要因があると思いますが、割り出し時に2令が半分以上いたということも羽化サイズに影響を与えているのではと思うのです。

 

一般に初令から菌糸ビンに入れたほうが大きく育つと言われています。

 

昨年ホペイ77㎜ペアの割り出しの記事はこちら↓

 

菌糸ビン2本目交換時の体重も1ライン目のと比べて小さ目でありました。

 

2令幼虫で割り出してしまった原因は産卵セット投入から割り出しまでのスケジュールにあるのだと思います。

 

産卵セットにメスを投入してから割り出しするまでかなり時間があったのです。

 

昨年の記録を見ると、

 

産卵セット投入期間 24日間

割り出しまでの期間 25日間

 

上のスケジュールだと、産卵セット初期に産み付けられた卵は3週間で孵化したとして、割り出しまでにかなり成長してしまいます。

 

現に2令に加令していたものが8頭いたわけです。

 

これは改善しなければならないと思いました。

 

卵の管理は苦手意識があるので気持ち的には幼虫で採りたいところですが、幼虫が育ちすぎるリスクを今回は回避しようという理由もあって、2週間でメスを取り出し、即日卵の割り出しにしました。

 

産卵セット投入期間 18日

割り出しまでの期間 無し(メスを取り出して即日)

 

上でメスを2週間で取り出すとしたのに18日まで延びてしまったのには訳があります。

 

2週間で割り出すことに一つの迷いがありました。

 

材を2本入れていたからです。

 

 

せっかく2本材を入れたのだから、2本ともに産卵してほしい、そのためには産卵セットにメスを投入しておく期間を十分に取らなければという思いがあったのです。

 

2週間じゃ短すぎるのではないかと。

 

しかし下に述べるようにいくつか産卵に不安な点があったので、やはり早めに割り出して産卵状況を見てみることにしました。

 

割り出し前の不安点

 

割り出し前に不安な点が幾つかありました。

 

森田ゴールド、累代がかなり進んでいて種親はF16になります。

 

産卵数が少ないのではないかという不安。

 

今回はじめて産卵セットのケースにクリアスライダーを使ったのですが、前の記事でも書いた通り私の埋め込みマット水分量が多かったのでしょうか、2日後位に見るとケースのふたに水滴がたまっていました。

 

 

比較的乾燥に強いオオクワにとっては湿度の高い産卵環境となってしまいました。

 

産地によっては高湿度でも問題なく産むらしいのですが、森田ゴールドの場合はどうなのでしょう?

 

こんな湿度の高そうなケースの中でうまく産卵してくれるのかという不安。

 

最後に産卵数アップを見込んで2本1組の植菌カワラ材を奮発したのですが、その内の1本がとても質が悪そうに思えたのです。

 

かなり柔らかめの材でした。

 

私の知る限りオオクワはどちらかというと硬めの材に産むイメージなので、この1本はオオクワ向きじゃないんじゃないの、メスがただ穴を掘って終わりじゃないか、と思ったのです。

 

2本入れたので、もう片方に産んでくれればいいか、というちょっと残念な気持ちになりました。

 

その材が吉と出るかやはり凶とでるか。

 

割り出しレポート

 

産卵セットを開けて見ると、例の柔らかすぎる材(左側)のほうがよくかじられボロボロになっていました。

 

 

いい意味でも悪い意味でも気になったのはその材なのでこちらからまず割り出すことにしました。

 

卵の割り出しには、千枚通し型のドライバーを使います。

 

 

(材の状態)

 

 

卵の割り出し方はこちらの動画を参考にさせていただきました。

 

はじめはなかなか産卵痕を見つけられず、要領をえない感じでしたが、なんとなくコツがわかってくると結構、楽しく割り出せました。

 

結果、左側の材から、卵17個、幼虫1頭(孵化直後)、右側の材から卵12個と、全部で30採れました。

 

 

 

 

(孵化したての初令幼虫)

 

(左側の材から17個)

 

(右側の材から12個)

 

結び

 

18日間で30個というのは、私としてはかなりいい成績です。

(昨年は3週間投入して15頭でした。)

 

 

心配していた柔らかいカワラ材ですが、意外にもそちらで18個(内1頭初令)産んでいましたので、心配は杞憂におわりました。

 

また今回はいままでになく、産卵セットに投入するまでに手順を踏みましたので、それも順調に産んでくれた要因ではないかと思います。

 

この手順については既に過去記事にしてありますが、同時に組んだホペイオオクワ(森田プラチナ)の結果も見なければ言えないことでもあるので、そちらの結果でまた紹介したいと思います。

 

これから卵管理という試練が待っておりますが、昨年の経験を糧になんとか乗りきっていきたいと思います。

 

次はホペイの割り出しです。

 

それでは!