モーレンカンプオウゴンオニ、メスの産卵セット内での生態

モーレンカンプオウゴンオニクワガタを2ペア飼育しているのですが、現在メスはそれぞれ産卵セットに投入しております。

 

個体差があることとは思いますが、私の飼育しているメスたちの産卵セット内での生態?動向?をお伝えしたいと思います。

 

 

モーレンカンプオウゴンオニの産卵時のメスの習性

 

レイシ材であれ、カワラ菌床であれ、穿孔して潜り、数日で出てきて、ゼリーを食べ、また潜りを繰り返すと購入元のショップで教わりました。

 

確かに飼育品(以下CB)モーレンのメスは一番はじめにカワラ菌床(デジカワラ)で産卵セット組んだ当初(今年3月)、2日ほど潜り、後に出てきてゼリーを食べ、また潜りを繰り返していたようです。

 

その現象だけ見ると、ショップで教わったのとまったく同じ動きです。

 

当初のCBメスのカワラ菌床産卵セットでの様子

 

しかしこのメスは、交尾はしたもののまだ成熟していなかったのでしょう。

 

潜ってはくれましたが、1か月で計3セット組んで、採れたのは幼虫1頭のみでした。

 

CBメスの割り出し結果の記事はこちら↓

 

あまりにも採れないので、4月に新たに野外採集品(以下WD)のモーレンカンプのペアを購入し、改めてカワラ菌床産卵を試みました。

 

こっちは成熟はしているし、追い掛けもすんなりいき、ワクワクしながら産卵セットに入れてみたわけですが、これがまたほとんど潜らない。

 

それでもあきらめず計4セット組んだのですが、回を重ねるごとに潜らなくなる程度がひどくなり、卵は1個だけ(今は幼虫になりました)、4回目のセットの時は、まったくもぐらなかったので、3日でやめにしました。

 

オウゴンオニはレイシ材を一番好むらしいですが、カワラ材やカワラ菌床でも反応すると言われていて、それでカワラ菌床産卵にこだわったのですが、どうしてもカワラは嫌、レイシじゃなきゃダメというメスもいるらしく私が購入したWDメスはどうもそれらしかったのです。

 

WDメスにレイシ材を試みるまでの経緯の記事はこちら↓

 

成熟したCBメスの動向

 

CBメスは一度ブリードは断念したのですが、WDメスに用意したカワラ菌床セットがまだ2セット残っていたことと、初めに産卵セット投入した時から既に2か月近くが経っていたので、ひょっとしたらと思い、カワラ菌床セットに再度投入しました。

 

産卵セット投入前に再度追い掛けもして、それからカワラ菌床セットの穴に突っ込みました。

 

今度も以前と同じく潜りましたが、以前と違うのは、ずっと潜りっぱなしなことです。

 

10日間でメスを取り出す予定で産卵セットは組んでいたのですが、結局10日間潜りっぱなしでした。10日目か11日目位でちょうどよくメスが出てきてくれたので、それでその産卵セットから取り出すことができました。

 

10日間の内にケースの側面から卵も3個確認できましたので、うまく産んでくれているようです。

 

CBメスの様子について詳しく書いた記事はこちら↓

 

そして5月31日から最後のカワラ菌床産卵セットに投入しました。

 

今度も勢いよく潜っていってくれ、既に卵が4個ケース側面から見えています。

 

そして驚くことに、このメス今日にいたっても地上に出てきません。

 

15日間ぶっ続けで潜っているのです。

 

(潜って出てこないメス)

 

10日間で取り出す予定なので、もう取り出したいのですが、潜ったままなので、産卵セットを壊さない限りは取り出せません。

 

だから今は、彼女が地上に自分から出てくるのを待っている状態です。

 

潜って産卵して、出てきてゼリー食べて、また潜って、みたいなのを繰り返すのが習性と聞いたのですが、我が家のCBメスはちょっと違うようです。

 

やっぱり個体差あるのかなと。

 

レイシ材を好むWDメスの動向

 

WDメスは、カワラ菌床ではどうしても反応してくれなかったので、植菌レイシ材を使うことにしました。

 

すると今度はレイシ材に開けてあげた穴にそろそろと潜っていき、翌日には自力でレイシ材の中に穿孔していきました。

 

そしてこのメスも10日間、穿孔したレイシ材の中にずっと引きこもっておりました。

 

途中で、出てきてゼリーを食べた形跡もありません。

 

10日が経って、こっちの方は、材を割って、割り出しを行いました。

 

メスは中央部にいて、8個の卵が採れました。

 

WDメスのレイシ材割り出しまでの記事はこちら↓

 

ただ、このレイシ材極太でしたので、材を割ったといっても、3分の2が手つかずで残っていました。

 

そこでWDメスに一日ゼリーを与えて休ませた後、再度同じレイシ材の産卵セットに投入しました。

 

この時も、穴を私の方で開けてあげて、突っ込んだのですが、今度はうまく潜っていきません。

 

 

一応突っ込んでおいて、もう産まなきゃ産まないで仕方ないかなと思って、後は自然に任せようと思いました。

 

翌日、産卵セットを見てみると、私の開けた穴には穿孔しておりませんでした。

 

メスの姿を探してみると、材の見えるところにはくっついていないので、どこ行ったかと、材そのものをひっくり返してみると(3分の1割った部分のところを下にしていました)、割った部分の断面のところにメスはしがみついていて、なにやらそこを自分でかじっているようでした。

 

2日後にもう一度、レイシ材を裏返してみると、自分でかじっていたところから、木くずがふき出し、そこから再度穿孔していることが確認できました。

 

 

これはまた産卵するつもりだな!うれしい思いを抑えながら、そっと静かに材を元に戻しました。

 

WDメスを再度レイシ材に投入したのが6月7日、もう8日目になりますが、彼女もずっと穿孔しっぱなしで、出てきてゼリーを食べている様子はありません。

 

今度も割り出しまで潜りっぱなしかもしれません。

 

6月20日には割り出ししようと思いますが、また産んでいてくれることを祈ります。

 

結び

 

今回、カワラ菌床で反応してくれるメスの産卵セットでの生態とレイシ材にのみ反応するメスの生態2つを見てきましたが、我が家のメスたちは、どちらも、一度潜ったら潜りっぱなしでした。

 

教わったモーレンカンプオウゴンオニのメスの習性とは違いますが、やはり個体差があるのだなあということをつくづく思いました。

 

CBメスも当初はブリードは断念していましたが、2か月ほど時間を置いたら、産み始めたし、WDメスもカワラ菌床ではさっぱりでしたが、レイシ材ではしっかり反応してくれました。

 

そしてどちらも、産卵始めたら、絶食状態で、潜りっぱなしです。

 

マニュアルは大事だと思いますが、またマニュアル通りにもいかないということを学ばせてもらました。

 

学ばせてもらったのはいいですが、実際何頭位が幼虫となって残ってくれるのでしょうか、幼虫になって出会えるのを楽しみに待ちたいと思います。

 

それでは!