モーレンカンプオウゴンオニ繁殖計画②産卵セットと割り出し編

モーレンカンプオウゴンオニのブリード2期目、今回は産卵セット割り出しまでをレポートします。

 

 

産卵セットの組み方と♀の投入(2022年4月16日)

 

ペアリングを済ませた♀は、丸一日しっかりゼリーを与えて、産卵セット投入に備えます。

 

オウゴンオニの産卵法には主に、1.カワラ植菌材、2.カワラ菌床産卵、3.レイシ材等が知られています。

 

少ない経験ですが、わたしのおススメは植菌レイシ材を使った産卵セットです。

 

カワラ菌でもオウゴンオニは反応すると言われていますが、オウゴンオニにも個性があって、カワラ菌では反応してくれない♀もいます。

 

間違いなく反応するのはレイシ材です(きちんとペアリングされ種親♀が成熟していることが大前提ですが)。

 

またカワラ菌床産卵にもトライしましたが、一見お手軽ですが、上に述べたリスク以外にも、幼虫がどれだけ採れるかわからないという難点があります。

 

カワラ菌床産卵の詳しい記事はこちら↓

 

幼虫を割り出してはじめて、何本菌糸ビンを用意しなければならないか判明するのです。

 

豊富に菌糸ビンのストックがある方ならいいですが、私のように小規模でブリードしているものにとっては、事前にどれ位菌糸ビンが必要かがわかっていた方が、無駄なく余裕をもって菌糸ビンを用意できます。

 

特にカワラ菌糸ビンは品不足ですので、いざというときに手に入らないこともあります。

 

以上のような経験を踏まえて、オウゴンオニの産卵セットでは産卵木は植菌レイシ材を使って卵で割り出す、という方法が一番いいのではないかという結論にたどり着きました。

 

いまのところ私の中ではこれが一番ベストな産卵セット法となります。

 

産卵セットを組む

 

1.植菌レイシ材を袋から出し、菌膜をはぐ。

 

 

注意点:樹皮ははいではいけない(→樹皮の近くに産卵することが多いから)。

 

 

2.木口にメスが3分の2以上入る穴をあける

 

 

わたしはアーミーナイフを使っています。

 

3.中ケース(クリアスライダー)に床マット(産卵一番→なんでもよい)を2‐3cm敷く。

 

 

4.レイシ材の穴にメスを突っ込み、そのままケースのマットの上に置く

 

 

 

ゼリーを入れて完成ですね。

 

 

うまくいけば、2‐3時間後には下のようになっております。

 

 

産卵セット投入と割り出しのサイクル

 

♀の産卵セット投入期間は、10日間としています。

 

10日たったら割り出し、♀を1-2日ゼリーをたっぷり与えて休ませ、再度産卵セット投入。

 

これの繰り返しになります。

 

2回くらい産ませたら追い掛けして、再度産卵セット投入するのもいいと思います。

 

私の場合は、2サイクルで終わらせました。

 

徹底的に産ませるというよりも、自分が小規模で累代できるだけで十分なのです。

 

目標は、卵10から15個位でしょうか。

 

割り出し結果(2022年5月2日‐5月12日)

 

 

割り出しは2回。

 

一回目割り出し:卵8個、二回目割り出し:卵5個

 

この時点で、合計13個の卵が採れましたので、十分かなと思いまして、産卵セット投入は終了としました。

 

結び

 

 

モーレンカンプオウゴンオニは、一度に爆産するというよりも、だらだらある程度の期間産み続けるようです。

 

わたしは、13個いれば、累代には十分ですので、これを孵化させてしっかり育てていきたいと思います。

 

とれた卵の管理法、また菌糸ビン投入時期等に関しては次の記事にしたいと思います。

 

いまはもうすでにほとんどの卵が孵化しております。

 

それでは!