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- ヒラタクワガタ
5月28日、本土ヒラタクワガタのハンドペアリングがうまくいきましたので、今回はそのやり方をレポートします。
本土ヒラタのペアリングの条件
・オス・メスともに羽化後4~6か月であること。
・後食(こうしょく)もしっかりしていること。
・気温は25度以上あること。
今回入手した本土ヒラタは、オスが今年1月羽化、メスが昨年10月羽化個体でした。特にメスは越冬個体のほうがより繁殖にはいいようです。
こちらはこの時点でどれもクリアでした。
問題点
今回ペアリングにあたって、悩んだのが、同居させて交尾を待つか、ハンドペアリングで目の前で交尾を確認するかでした。
私は基本同居させればいいと思っているのですが、殊にヒラタクワガタに関しては過去に苦い思い出があり、怖いのです。つまりメス殺しが。
ヒラタクワガタは気性が荒く、オス同士の死闘やメス殺しもあるのです。
せっかくのメスがオスに真っ二つになってしまうのを想像すると青ざめてきます。
ヒラタクワガタ(本土、ツシマ、サキシマ)でそれぞれブリードをやりましたが、その時は、同居はさせるが、最短2晩で離すという風にしておりました。
それでどの種もメス殺しの被害にはあっておりません。産卵も問題ありませんでした。一週間位なら同居させておいても大丈夫そうですがどうも私は過去の経験で、気が気じゃないのです。
特に今回は、2年ぶりのクワガタ飼育再開で、前から欲しかった九州産の大型の本土ヒラタですから絶対に失敗したくないという思いが強くあります。
オスの大あごをしばる
ユーチューブで「ヒラタクワガタ ペアリング」で検索して知ったのが、ペアリング同居の前にオスの大あごをしばるというノウハウでした。
なるほど大あごを開かないようにしておけば、同居させておいても安心やん。
でも大あごをしばるというのはやっぱりちょっとかわいそうだし、見ているこちらが痛々しく感じるのでそれはやっぱりしたくないなあとも思いました。
参考にさせてもらったユーチューブ動画では、これはオスにすごいストレスがかかるんじゃないのという質問に対して、全然ストレスはかからないし、すぐにしばられてることも忘れてしまうから大丈夫だよと答えてありました。
→15分過ぎ位から大あごしばり
ハンドペアリングを試みる
結論としては、目の前でオスとメスを一緒にさせて交尾を確認するハンドペアリングを試みることしました。
それでうまくいかなければ、大あごをしばって3日間同居させることにしようと。もしハンドペアリング中オスがメスに暴力をふるうことがあればすぐに引き離すという計画です。
ハンドペアリング実況
ここからは実際にハンドペアリングをさせてみたことを書きます。
大きめのプリンカップにえさ台になる木を入れて、そこにメスをまず置きました。
メスはすぐにえさ代の下にもぐってしまいます。なかなかえさ台の上でじっとしていてくれません。
よくなかったのはプリンカップは底がすべすべなので、えさ台の下は足場がない状態になってしまうということです。底面を滑らないようにする工夫が必要でした。これは今後の反省点。
それで次にオスを入れます。オスが入るとメスはさらに反応してすぐにえさ台の裏側に入り込んでしまいます。
オスもメスに反応して追いかけるのですがえさ台が固定されてないし、プリンカップの底も滑るのでなかなかメスの近くに寄れません。
そんな感じで、あちゃあちゃしていたのですが、やっとオスがメスのことを認識して、反応しだしました。
そろそろとメスに近づいていき、しきりに触角を震わせます。どうもこれが交尾前の反応のようです。またメスも少しずつ動きが緩慢になり、オスにちょっとだけ合わせるようになっていきます。
オスはメスを大あごで軽く挟むようなしぐさをしますがこれは、いわゆる「甘噛み(あまがみ)」というやつで本気で挟もうとしているのではないとのことです。
そしてメスの上にオスがのって、ついに交尾が始まりました。
「やった、ハンドペアリング成功だ!」と私は胸をなでおろしました。ここまで時間としては25分位かかりました。しっかりとした足場があればもっと早く交尾に入れたかと思います。
交尾時間は15分~20分位だったと思います。
交尾が済むと私は速やかにオスとメスを離し、仕切りのあるケースの中に再び別々に入れたのでした。
結び
今回は本土ヒラタのペアリングについてレポートしました。
色々悩みましたが、ハンドペアリングがまあまあすんなりいってよかったです。
次回は本土ヒラタのための産卵セットを作って、メスを投入していきたいと思います。
それでは!