今期(2020年6月~)から温度管理(夏場クーラー、冬場簡易温室)して育てた本土ヒラタクワガタの♂の羽化が出そろいましたので、改めて結果を見ていきたいと思います。
最終体重とサイズも併せて見ていきます。
温室組と常温組に分かれていまして、今回は、冬場簡易温室で育てた子たちの結果となります。
2020年6月中旬孵化です。
一覧(カッコ内は最終体重)全10頭
菌糸ビン
羽化日
12.15 67mm(19.5g)
12.16 69mm(20g)
12.19 68.5mm(18.5g)
01.08 66mm(18.5g)
マット飼育
羽化日
12.24 65mm(20g)
12.29 66.5mm(20.5g)
12.30 65mm(19.5g)
01.10 68mm(19g)
01.29 67mm(19g)腹部に傷あり
02.02 68mm(19g)
振り返り
菌糸ビンの平均は、67.6㎜。マット飼育の平均は、66.5㎜。
温室飼育組全体の♂の平均サイズは67㎜となりました。
当初、冬場でも温室飼育して、幼虫にじっくりえさを食べてもらい、大型を狙うという目論見でやってきました。
大型とは70㎜UPのことでしたが、残念ながら、その目標は今期の私の温度管理では果たせませんでした。
温室飼育の子たちの多くは、昨年12月羽化という早期羽化の憂き目を見てしまいました。
12月に6頭、翌年1月に3頭で、10頭中、9頭が羽化してしまいましたからね。
6~7か月羽化となってしまいました。
12月から1月の羽化ラッシュが、2か月遅く、2月から3月にかけて羽化ラッシュになっていれば結果は違っていたのになーと思います。
大型を狙うなら8か月は必要なようです。
今回ホペイオオクワガタと本土ヒラタクワガタを同じ環境で飼育してみても、本土ヒラタのほうが、♂も♀も早く羽化してきました。
本土ヒラタは、温度が高いとオオクワガタよりももっと早く成熟してしまうようです。
本土ヒラタ温度管理の改善点
6月から幼虫飼育を始めて、7月8月9月はクーラーで25度に設定して管理しておりましたが、これでもまだ高く、ここでまず一気に加齢を加速させてしまったようです。
23度の環境にはおかないと、じっくり大きくなりながら加齢していく、サイクルにのらないのだろうと思います。
そのためには、自室のクーラーだけではなく、プラス簡易保冷室での管理が本土ヒラタでも必要なのだろうと思います。
11月以降は逆に簡易温室を使って管理していました。
私は自分の作った簡易温室の機能を十分に理解していなかったのです。
部屋の温度がまだ20度前後の時に、サーモスタットを23度設定にして、菌糸ビン・マットボトルを入れてたら、温室内が26度に達しました。
あらら、これじゃあ高すぎると思って、しばらく(数日)ふたを取っておいたのですが、なかなか25度を切らなかったのです。
これは、自室温度+簡易温室の保温力+菌糸ビン内部の熱、が全部加わってこの温度になっていたように考えられます。
更に菌糸ビンやマットボトルは外部の気温より内部のほうが、2~3度高いと言われています。
それを考えると、11月以降、サーモスタットを23度で設定していた簡易温室の中の幼虫たちのビンの中の温度は25,6度で推移していたのではないかと思うのです。
結果として11月以降も更により早く成熟スイッチが入ってしまうような環境に幼虫たちを置いてしまっていたのだと今となっては思います。
サーモスタットの設定を20度にしておけば、幼虫たちは22度前後で、じっくりゆっくり冬場も成長できたのになあと思います。
本土ヒラタにとっては、性急すぎる温度だったのだと思います。
夏場と冬場の温度設定の改善が一番のポイントなのではないかと思いました。
結び
温度管理による本土ヒラタクワガタの大型個体作出は、ぜひ次期もチャレンジしたいと思っています。
ただ、その前に、常温組の♂の羽化の結果がまだ出ておりません。
常温組には7頭の♂が残っています。
彼らの多くは前蛹にやっとなってきたところです。
彼らの結果にも注目したいと思います。
思いのほか、自室常温組のほうがのんびり幼虫時代を過ごせていい結果が出るかもしれません。
ただ温室投入の時に、比較的小さいのを常温組にしてしまったのですよね…。
私自身が自室の温度環境をよくわかっていなかったのもあります。
今期(2020年)初めて温度管理に挑戦し、自室の温度や簡易温室のこと、そして菌糸ビンの内部の温度など、いろいろ知ることができました。
それらの経験を携えて、次期にまた挑戦したいと思います。
それでは!